偏差値70以上にする数学の勉強法

今回は数学の勉強方法について考えていこうと思います。受験勉強に置いて、数学という科目は配点が大きく合否に大きく影響を与える科目の一つであります。理系受験生なら特に、この数学をいかにマスターしていくかが受験の結果にそのまま影響を与えているといっても過言ではないかもしれません。私は数学は結構得意な方で模試の偏差値は大体70以上をキープしていたので、浪人界隈をはじめ受験生の方々は参考になると思います。

1 数学に必要な能力とは?

まず数学の問題を解くうえで重要な能力とは何でしょう?

数学において重要な力は主に3つあり、「必要な条件を数学的条件に言い換える力(和文数訳力)」、「基本的な解法を組み合わせる力」、「正しく立式して計算処理する力」の3つにわけることができます。ではそれぞれについて考察していきましょう。

・条件を数式化する力、和文数訳力

まず「必要な条件を数学的条件に言い換える力(和文数訳力)」ですが、数学の問題はたいてい日本語で条件が与えられ、その条件を数学的に翻訳していくことこそがここで求められている能力となっています。数学の多くの問題で問われているのはこの条件翻訳能力です。これを磨くためにはとにかく条件翻訳を行うという作業をたくさんしましょう。おすすめの方法としては後述する、問題の方針を口頭で立てるという方法をぜひ活用してみてください。また、数式を日本語化する数文和訳力といった力も数学では重要です。こういった側面に着目すると数学も英語と同じように一種の外国語と似てるとみることができます。こういった条件翻訳能力を磨いていくことは数学の成績を伸ばすうえで欠かせません。

・基本的な解法を組み合わせる力

次に、「基本的な解法を組み合わせる力」についてです。まず、受験数学において発想力が必要かとうことについて考えようと思いますが、多くの場合において必ずしも必要ではないというのが答えとなります。それよりも基本的な解法のスットク量とその解法を組み合わせる力の方がはるかに重要です。大学受験において全くもって新しい問題といえる問題はほとんどなく、多くの問題が過去に出た何らかの問題の類題になっており、当然その問題に対するある種の定石と呼ばれる解法というものが存在します。

ではまず、解法のストック量についてですがこれがいわゆる青チャートや基礎問題精講といった基本的な網羅系参考書で学ぶことができます。勉強の第一ステップとしてはこういった網羅的な参考書で反復して基本的な解法について学んでいきましょう。この段階で多くの場合基本問題は解けるが応用的な問題には手が出ることが少ないとう状態になると思います。そしたら、次のステップはこの応用問題をいかに攻略するかということになります。

まず、応用問題とはどのように構成されているでしょうか。多くの場合が複数の分野が混ざっていたり、複数の解法が組み合わされたりして構成されています。つまりここで重要になってくる力とは、ずばり複数の解法を組み合わせる力であります。では「解法を組み合わせる力」とはどのようにつければよいのでしょうか?

これはずばり応用問題を解いていく中で組み合わせ方を学んでいくしかありません。具体的にいうと、やさしい理系数学や大学への数学といった応用的な参考書で応用問題に対するアプローチ方法をインプットしていきましょう。

・正しく立式して計算処理する力

最後に必要な力は立式を正しく行い、最後まで計算して正しい答えを出す力です。この能力は日々の演習の中で磨かれていくものです。なので後述する口頭で問題の方針を立てる勉強以外にも、実践を意識して手を実際に動かして答えを最後まで導くという勉強を取り入れていきましょう。また個人的なおすすめな方法としてはYoutubeなどで数強な方(AKITOさんなど)の式変形を見てまねするなどはおすすめです。やっぱり数強の方はとても計算能力が高く、どのように実際に処理しているのかを動画で実際に見てみることでかなり参考になります。こういった方法を日々の中で取り入れていくことで計算力の向上につなげることができます。

2 方針を口頭で立てる最強の勉強法セルフレクチャー法とは?

うえで数学に必要な力の考察を行ったので、今度は具体的におすすめな勉強方法についてピックアップしていこうと思います。僕がおすすめする勉強法とはずばり「セルフレクチャー法」と呼ばれる勉強方法です。

ルフレクチャーとはずばり自分で自分に教え込むという意味です。実は教えるということはすなわちアウトプット作業をしていることであり、脳科学的にみてかなり優れた勉強方法だと考えられています。しかし、教えるためには教える対象が必要となり一人ではなかなか行うことができません。ここで登場したのがセルフレクチャー法です。セルフレクチャー法では教える対象を自分に設定することで教える側と教わる側を同時に体験することができます。また、うまく解説できない点があればそれはずばり自分の苦手な分野であり苦手分野の明確化も容易に行うことができます。

今回おすすめしたいセルフレクチャー法は数学の方針を口頭で立てていくという方法です。先ほど言ったように数学において重要な力とは「条件を数式に訳す力」と「基本的な解法を身に着け、それらを組み合わせる力」です。しかし、毎回問題演習を手で書いて行っていたら全てを身に着けるためには膨大な時間がかかり、勉強に対する心理的なハードルも高くなってしまいます。よくよく考えてみたらこの二つの能力を身に着けるためには必ずしも手を動かして問題を解く必要はないのです。口頭で問題の方針を立てることで一問にかける時間を大幅に削減することができ、反復効率を高めることができます。また、一問あたりにかかる時間や労力を減らすことで勉強に対する心理的ハードルを下げることができます。もちろん、この方法だけ取り入れたら実際の計算能力や実践力というものが高まらないのであくまで一つの勉強方法であると捉えてください。重要なのはセルフレクチャー法と実践演習のバランスを取って日々勉強していくことだと思います。

3 数学の「分からない」にぶつかってしまったら

数学とは抽象度の高い学問です。基本問題などはある程度理解できても、応用問題を行うときに「分からない」といったことに直面することは多いと思います。こういった時にどうすればいいか考察していこうと思います。

まず、先ほどいったように数学とは抽象度が高い学問であるので一度で理解できないのは当然であるということを再認識しておきましょう。それを踏まえたうえで理解するためには何が重要になっていくのかを考えていきましょう。

まず考えられる方法としては反復することです。一発で理解できなくても、何度も読み直している内に理解ができることは意外とあります。また、時間をあけてからもう一度読み直したりすると理解できることがあります。

つぎに考えられるのは理解のアプローチ方法を変えることです。具体的に言うと違う参考書や教科書に書かれている内容を参照してみたり、グーグル検索などを用いて調べてみたり、人に聞いてみるなどです。たいての場合はこの方法で解決すると思います。また、最近ではyoutubeなどの動画で学習してみるのもおすすめです。やはり動画化されてることで、参考書には書かれていない思考過程などを実況中継方式で学ぶことができます。また、分からないときはとりあえず写経してみるといった方法もおすすめです。写経してみると書く前は分からなかったのに、実際に書いていくなかで理解が進むことがあります。こういった方法をぜひ取り入れてみてください。

4 まとめ

数学の勉強方法についていくつか考察できたと思います。こういった勉強方法をしっかり行っていけば、河合模試の偏差値などで70を超えることは容易だと思います。また、セルフレクチャー法などの勉強方法は数学に限らず物理や化学といった理系科目でも同様に使うことができるのでぜひ取り入れてみてください。受験生の方々が第一志望校に合格することを心より祈っています。